• ヒメコウジ(チェッカーベリー、ウィンターグリーン)
  • ヒメコウジ(チェッカーベリー、ウィンターグリーン)

ヒメコウジ(チェッカーベリー、ウィンターグリーン)

  • 学名
    Gaultheria procumbens
  • 科目
    ツツジ科
  • 主な産地
    カナダ、ネパール、中国など

植物の特徴

ヒメコウジはツツジ科の耐寒性の高い常緑の小低木で、高さ10-15㎝ほどまで育ちます。葉は厚みがありつややかで、楕円形の緑色のものを持ちます。花は7-9月頃に長さ5-8mm前後の白いベルのような形状の花が咲きます。冬に1-2cmほどの特徴的な赤い実がなります。この実はクリスマスやお正月の飾りにも用いられています。
古くから薬草としての利用や、お茶として飲まれてきたため「Teaberry」とも呼ばれています。現在でもチューインガムや歯磨き粉ペーストの香り付けなど、親しみ深い植物です。

精油の構成成分

ウィンターグリーン
  • ウィンターグリーン

  • 全成分名称
    ヒメコウジ葉油
  • INCI
    GAULTHERIA PROCUMBENS (WINTERGREEN) LEAF OIL
  • 使用部位
  • 抽出方法
    水蒸気蒸留法
  • 採油率
    0.7%
  • ノート
    トップ~ミドル
  • 香りの系統
    ウッディ

ウィンターグリーン 精油の特徴

葉から水蒸気蒸留によって得られる精油は0.7%前後で、無色~赤褐色をしています。サリチル酸メチルが主な成分で、香りは鋭く強い清涼感を持ち、メディシナルなイメージが強い香りです。湿布を連想させるその香りは、独特な印象をもたらします。ハーバル、ウッディの精油や、爽やかさと甘さを持つ、オレンジスイートやベルガモットなどと相性が良いです。香りはやや強く独特なことから、この香りを活かしたブレンドというよりは、少量を加えてその成分から期待させる機能を活かしたブレンドがおすすめです。

精油の構成成分

精油の構成成分

※ロット分析データの一例を記載

  • Methyl salicylate 98.1%
  • other components 1.9%

構成成分の効果・効能・作用

IFRA規制

ヒメコウジ(チェッカーベリー、ウィンターグリーン):
規制なし

※構成成分の規制は、成分の一部を記載

参考文献
ジェニー・ハーディング,精油・植物油ハンドブック,東京堂出版,2010.
大槻真一郎/尾崎由紀子,ハーブ学名語源事典,東京堂出版,2009.
ジェニー・ハーディング,ハーブ図鑑,産調出版,2012.
フレディ・ゴズラン/グザビエ・フェルナンデス,調香師が語る香料植物の図鑑,原書房,2013.
三上杏平,エッセンシャルオイル総覧 改訂版,フレグランスジャーナル社,2010.
小倉謙,植物の事典 ,東京堂出版,昭和32年.
大橋信夫,メディカルハーブの事典 ,東京堂出版,2016年.
ワンダ・セラー, アロマテラピーのための84の精油, フレグランスジャーナル社,1992.
日本アロマ環境協会, AEAJアロマテラピー検定 公式テキスト1級・2級,世界文化社,1999.
ロバート・ティスランド/ロドニー・ヤング, 精油の安全性ガイド, フレグランスジャーナル社, 2018.
バーグ文子, アロマテラピー精油辞典, 成美堂出版, 2022.
アネルズあづさ, 香りを楽しむ 特徴がわかる アロマ図鑑, ナツメ社, 2023.
協力
山本香料株式会社