• ヒバ
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ヒバ

  • 学名
    Thujopsis dolabrata var. handae
  • 科目
    ヒノキ科
  • 主な産地
    日本など

植物の特徴

ヒバは、ヒノキ科の高さ10-30mに成長する常緑の高木です。樹皮は、灰褐色で、直径は90cm程度になります。ヒバはアスナロ、ヒノキアスナロの俗称です。北は北海道から南は鹿児島にかけて、日本に広く天然分布している特産種であり、日本特産の針葉樹で、全国の畜産の90%が青森県に分布しているといわれています。アスナロとよばれる南方型、従来のアスナロからの変種とされるヒノキアスナロ(通称青森ヒバ)とよばれる北方型があります。ヒノキと同じように、日本の歴史的建造物から一般の建造物まで、建築用材として数多く用いられています。

精油の構成成分

ヒバ
  • ヒバ

  • 全成分名称
    アスナロ木油
  • INCI
    Thujopsis Dolabrata Wood Oil
  • 使用部位
    木部
  • 抽出方法
    水蒸気蒸留法
  • 採油率
    1-1.5%
  • ノート
    ミドル~ベース
  • 香りの系統
    ウッディ

ヒバ 精油の特徴

木部から水蒸気蒸留によって得られる精油は1-1.5%前後で、黄色~褐色を帯びた色をしています。主な成分は、針葉樹に多く含まれ忌避効果でもしられるツヨプセンや寝つきが良くなると言われるセドールです。香りはリフレッシュするような森林の香りで、ドライな爽快感にほのかな深みのある甘さを含んでいます。まるで森林にいるかのような心地よさと暖かさを与えてくれます。オレンジスイートやラベンダー、ユーカリやマジョラムといった爽快感やフローラルな甘みのある香りと相性がよいです。香りはそこまで強くない精油のため、ブレンドの際は少し多めからはじめてバランスを取っていくと良いでしょう。

精油の構成成分

精油の構成成分

※ロット分析データの一例を記載

  • Thujopsene 48.3%
  • Cedrol 4.5%
  • β-Himachalene 3.5%
  • Widdrol 1.7%
  • α-Chamigrene 1.5%
  • Hinokitiol 1.3%
  • β-Elemene 1.1%
  • Cuparene 1.1%
  • α-Bisabolol 1.0%
  • α-Cedrene 1.0%
  • other components 34.9%

構成成分の効果・効能・作用

IFRA規制

ヒバ:
規制なし

※構成成分の規制は、成分の一部を記載

参考文献
ジェニー・ハーディング,精油・植物油ハンドブック,東京堂出版,2010.
大槻真一郎/尾崎由紀子,ハーブ学名語源事典,東京堂出版,2009.
ジェニー・ハーディング,ハーブ図鑑,産調出版,2012.
フレディ・ゴズラン/グザビエ・フェルナンデス,調香師が語る香料植物の図鑑,原書房,2013.
三上杏平,エッセンシャルオイル総覧 改訂版,フレグランスジャーナル社,2010.
小倉謙,植物の事典 ,東京堂出版,昭和32年.
大橋信夫,メディカルハーブの事典 ,東京堂出版,2016年.
ワンダ・セラー, アロマテラピーのための84の精油, フレグランスジャーナル社,1992.
日本アロマ環境協会, AEAJアロマテラピー検定 公式テキスト1級・2級,世界文化社,1999.
ロバート・ティスランド/ロドニー・ヤング, 精油の安全性ガイド, フレグランスジャーナル社, 2018.
バーグ文子, アロマテラピー精油辞典, 成美堂出版, 2022.
アネルズあづさ, 香りを楽しむ 特徴がわかる アロマ図鑑, ナツメ社, 2023.
協力
山本香料株式会社