サンダルウッドは、歴史的に宗教との繋がりが強く、瞑想や儀式の場面などに多く活用されてきました。
インドや中国では、死者の魂を自由にすると信じられていたため、葬儀の際にサンダルウッドを焚いていたといわれています。また、エジプト人がミイラの防腐剤として使用される他、淋病の治療薬としての側面も持っていました。
アーユルヴェーダなどの伝統的な医療では、主成分であるサンタロールには殺菌作用や利尿作用があるとして、サンダルウッドパウダーをペースト状にしたものを皮膚の炎症ケアとして使用されてきました。
日本では「ビャクダン(白檀)」の名で親しまれ、仏教とともに中国から伝来したとされています。昔からお墓参りやお葬式などに使われてきたため、私たちにとってもなじみ深い香りです。
特有の香りを放つようになるまで30年以上の期間が必要で、より上質な芳香を得るには80年以上かかるともいわれています。長い期間をかけて育まれた香りは、何十年にもわたって持続し、熱を加えなくても十分に芳香を放ちます。また彫刻に適した材質のため、仏像や仏具、扇子などによく用いられ、4000年にわたり様々な形で重宝されてきました。香水、化粧品、お香、アロマテラピー、伝統医療などに使用されてきた歴史や、シロアリなどを寄せつけないとのことから、古い神殿や扉の多くがサンダルウッドで作られています。
原産国であるインドでは、サンダルウッドの伐採が国家機関により管理されており、伐採したら植樹が義務付けられています。現在インドでは、お香や精油の生産など、限られた用途にのみ使用されています。