• サンダルウッド(ビャクダン)
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サンダルウッド(ビャクダン)

  • 学名
    Santalum album
  • 科目
    ビャクダン科
  • 主な産地
    インド、インドネシア、スリランカ、オーストラリアなど

植物の特徴

サンダルウッドは、ビャクダン科で高さは4m前後まで成長し、木の表面は明るい灰色で滑らかであり、葉は対生し、 緑色で 細長い楕円状です。花はクリーム色の花が咲き、小さな1cmほどの果実がなり熟すごとに赤色から黒色へと変化します。サンダルウッドは通常インド・南部のマイソール産のサンダルウッドのこと指し、古くから宗教や生活のあらゆる場面で好まれ多用されてきましたが、今日では違法な伐採により絶滅が危惧されており、インド政府の管理下のもとで生産がおこなわれています。このため、サンダルウッドは非常に高価な原料として知られており、供給が困難な原料になっています。

歴史的背景

サンダルウッドは、歴史的に宗教との繋がりが強く、瞑想や儀式の場面などに多く活用されてきました。
インドや中国では、死者の魂を自由にすると信じられていたため、葬儀の際にサンダルウッドを焚いていたといわれています。また、エジプト人がミイラの防腐剤として使用される他、淋病の治療薬としての側面も持っていました。
アーユルヴェーダなどの伝統的な医療では、主成分であるサンタロールには殺菌作用や利尿作用があるとして、サンダルウッドパウダーをペースト状にしたものを皮膚の炎症ケアとして使用されてきました。
日本では「ビャクダン(白檀)」の名で親しまれ、仏教とともに中国から伝来したとされています。昔からお墓参りやお葬式などに使われてきたため、私たちにとってもなじみ深い香りです。
特有の香りを放つようになるまで30年以上の期間が必要で、より上質な芳香を得るには80年以上かかるともいわれています。長い期間をかけて育まれた香りは、何十年にもわたって持続し、熱を加えなくても十分に芳香を放ちます。また彫刻に適した材質のため、仏像や仏具、扇子などによく用いられ、4000年にわたり様々な形で重宝されてきました。香水、化粧品、お香、アロマテラピー、伝統医療などに使用されてきた歴史や、シロアリなどを寄せつけないとのことから、古い神殿や扉の多くがサンダルウッドで作られています。
原産国であるインドでは、サンダルウッドの伐採が国家機関により管理されており、伐採したら植樹が義務付けられています。現在インドでは、お香や精油の生産など、限られた用途にのみ使用されています。

精油の構成成分

サンダルウッド
  • サンダルウッド

  • 全成分名称
    ビャクダン油
  • INCI
    SANTALUM ALBUM (SANDALWOOD) OIL
  • 使用部位
    心材
  • 抽出方法
    水蒸気蒸留法
  • 採油率
    4.5%-6.0%
  • ノート
    ベース
  • 香りの系統
    ウッディ

サンダルウッド 精油の特徴

心材から水蒸気蒸留によって得られる精油は4.5%-6.0%で、薄い黄色を帯びた色をしています。サンタロールが主な成分で、香りは柔らかな甘さと重厚感のあるウッディさがあり、静けさのあるエキゾチックなトーンも持っています。深みのある奥行き感と落ち着いた甘さに、どこか艶っぽさを感じます。ローズやジャスミン、フランキンセンスやパチョリなどとも相性が良く、オリエンタル調やフローラル調、スパイス調の香調にも欠かせない香りで、深みのある印象的な香りが強いのでブレンドのバランスをみながら調整することがおすすめです。お香などにも使われています。

サンダルウッド おすすめブレンド

サンダルウッド:2滴
10%ジャスミン:1滴
オレンジスイート:6滴

サンダルウッドの深みとジャスミンの華やかさを、オレンジの明るさが包み込む、あたたかなフローラルウッディ調のブレンドに。
※ジャスミンは希少かつ香りの強い精油のため、10%希釈し使用しています。

※室内芳香用のレシピです
※直接肌に塗布しないでください

精油の構成成分

精油の構成成分

※ロット分析データの一例を記載

  • Santalol 77.2%
  • β-Santalene 2.5%
  • Lanceol 1.9%
  • other components 12.2%

構成成分の効果・効能・作用

IFRA規制

サンダルウッド:
規制なし

※構成成分の規制は、成分の一部を記載

参考文献
ジェニー・ハーディング,精油・植物油ハンドブック,東京堂出版,2010.
大槻真一郎/尾崎由紀子,ハーブ学名語源事典,東京堂出版,2009.
ジェニー・ハーディング,ハーブ図鑑,産調出版,2012.
フレディ・ゴズラン/グザビエ・フェルナンデス,調香師が語る香料植物の図鑑,原書房,2013.
三上杏平,エッセンシャルオイル総覧 改訂版,フレグランスジャーナル社,2010.
小倉謙,植物の事典 ,東京堂出版,昭和32年.
大橋信夫,メディカルハーブの事典 ,東京堂出版,2016年.
ワンダ・セラー, アロマテラピーのための84の精油, フレグランスジャーナル社,1992.
日本アロマ環境協会, AEAJアロマテラピー検定 公式テキスト1級・2級,世界文化社,1999.
ロバート・ティスランド/ロドニー・ヤング, 精油の安全性ガイド, フレグランスジャーナル社, 2018.
バーグ文子, アロマテラピー精油辞典, 成美堂出版, 2022.
アネルズあづさ, 香りを楽しむ 特徴がわかる アロマ図鑑, ナツメ社, 2023.
潤いのある暮らし研究会,私の暮らしに優しく香る100種類のエッセンシャルオイル,自由国民社,2024.
ジル・デイヴィーズ,カラー図鑑 スパイスの秘密 利用法・効能・歴史・伝承,西村書店,2019
協力
山本香料株式会社