• サンダルウッド(ビャクダン)
  • サンダルウッド(ビャクダン)

サンダルウッド(ビャクダン)

  • 学名
    Santalum album
  • 科目
    ビャクダン科
  • 主な産地
    インド、インドネシア、スリランカ、オーストラリアなど

植物の特徴

サンダルウッドは、ビャクダン科で高さは4m前後まで成長し、木の表面は明るい灰色で滑らかであり、葉は対生し、 緑色で 細長い楕円状です。花はクリーム色の花が咲き、小さな1cmほどの果実がなり熟すごとに赤色から黒色へと変化します。サンダルウッドは通常インド・南部のマイソール産のサンダルウッドのこと指し、古くから宗教や生活のあらゆる場面で好まれ多用されてきましたが、今日では違法な伐採により絶滅が危惧されており、インド政府の管理下のもとで生産がおこなわれています。このため、サンダルウッドは非常に高価な原料として知られており、供給が困難な原料になっています。

精油の構成成分

サンダルウッド
  • サンダルウッド

  • 全成分名称
    ビャクダン油
  • INCI
    SANTALUM ALBUM (SANDALWOOD) OIL
  • 使用部位
    心材
  • 抽出方法
    水蒸気蒸留法
  • 採油率
    4.5%-6.0%
  • ノート
    ベース
  • 香りの系統
    ウッディ

サンダルウッド 精油の特徴

心材から水蒸気蒸留によって得られる精油は4.5%-6.0%で、薄い黄色を帯びた色をしています。サンタロールが主な成分で、香りは柔らかな甘さと重厚感のあるウッディさがあり、静けさのあるエキゾチックなトーンも持っています。深みのある奥行き感と落ち着いた甘さに、どこか艶っぽさを感じます。ローズやジャスミン、フランキンセンスやパチョリなどとも相性が良く、オリエンタル調やフローラル調、スパイス調の香調にも欠かせない香りで、深みのある印象的な香りが強いのでブレンドのバランスをみながら調整することがおすすめです。お香などにも使われています。

精油の構成成分

精油の構成成分

※ロット分析データの一例を記載

  • Santalol 77.2%
  • β-Santalene 2.5%
  • Lanceol 1.9%
  • other components 12.2%

構成成分の効果・効能・作用

IFRA規制

サンダルウッド:
規制なし

※構成成分の規制は、成分の一部を記載

参考文献
ジェニー・ハーディング,精油・植物油ハンドブック,東京堂出版,2010.
大槻真一郎/尾崎由紀子,ハーブ学名語源事典,東京堂出版,2009.
ジェニー・ハーディング,ハーブ図鑑,産調出版,2012.
フレディ・ゴズラン/グザビエ・フェルナンデス,調香師が語る香料植物の図鑑,原書房,2013.
三上杏平,エッセンシャルオイル総覧 改訂版,フレグランスジャーナル社,2010.
小倉謙,植物の事典 ,東京堂出版,昭和32年.
大橋信夫,メディカルハーブの事典 ,東京堂出版,2016年.
ワンダ・セラー, アロマテラピーのための84の精油, フレグランスジャーナル社,1992.
日本アロマ環境協会, AEAJアロマテラピー検定 公式テキスト1級・2級,世界文化社,1999.
ロバート・ティスランド/ロドニー・ヤング, 精油の安全性ガイド, フレグランスジャーナル社, 2018.
バーグ文子, アロマテラピー精油辞典, 成美堂出版, 2022.
アネルズあづさ, 香りを楽しむ 特徴がわかる アロマ図鑑, ナツメ社, 2023.
協力
山本香料株式会社