• ユーカリグロブルス
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ユーカリグロブルス

  • 学名
    Eucalyptus globulus
  • 科目
    フトモモ科
  • 主な産地
    中国、オーストラリア、スペイン、ポルトガルなど

植物の特徴

ユーカリグロブルスは、フトモモ科で非常に大きく成長し、100mまで達するといわれています。樹皮は白く、はがれやすく、花はわた状をしています。実は白い実をつけ、葉には油胞がありそこに香気成分を蓄えます。ユーカリのつぼみは良くおおわれていることから、ギリシャ語で「よく」を意味する「eu-」、「覆った」を意味する「kalyptós」から「よく覆われた」を由来としているといわれています。ユーカリは、非常に多くの種類があることでも知られているが、代表的な品種は、グロブルスという品種で「Blue Gum」という別名を持つものです。ユーカリの木は、非常に深くまで根をはり、成長も早いので、生命力がとても強い木です。オーストラリアの原産ですが、比較的育てやすいので、今では世界中で育てられています。

精油の構成成分

ユーカリグロブルス
  • ユーカリグロブルス

  • 全成分名称
    ユーカリ葉油
  • INCI
    EUCALYPTUS GLOBULUS LEAF OIL
  • 使用部位
  • 抽出方法
    水蒸気蒸留法
  • 採油率
    0.7%
  • ノート
    トップ~ミドル
  • 香りの系統
    ウッディ

ユーカリグロブルス 精油の特徴

葉から水蒸気蒸留によって得られる精油は0.7%前後で、無色なしは薄い黄色をしています。「ユーカリプトール」とも呼ばれる1,8-シネオールが主な成分で、のど飴のようなスッとした清涼感のある香りです。爽快感の中にやや重みのあるグリーンを感じ、ほんのりとした苦みを感じます。特徴のある刺激的な香りと苦みを持ち合わせ、落ち着いた印象の香りです。ユーカリの種類は多く、グロブルスが代表的な品種で、さまざまな香調に使用されます。トイレタリー製品、ディフューザー、バスエッセンスなど幅広い製品に使われています。幅広い精油と相性が良いですが、特徴的な香りをもつジュニパーやクロモジ、カモミールローマンなどとは特に相性が良いです。ニュートラルな香りですが、ブレンドのバランスをみて加えていくことがおすすめです。

精油の構成成分

精油の構成成分

※ロット分析データの一例を記載

  • 1,8-Cineole 87.6%
  • p-Cymene 4.4%
  • γ-Terpinene 3.1%
  • α-Pinene 2.3%
  • other components 2.6%

構成成分の効果・効能・作用

α-ピネン

α-Pinene

α-ピネン
  • IUPAC名
    (+)-α-Pinene: (1R,5R)-2,6,6-trimethylbicyclo[3.1.1]hept-2-ene
    (-)-α-Pinene: (1S,5S)-2,6,6-trimethylbicyclo[3.1.1]hept-2-ene
  • 分子式
    C10H16
  • 分子量
    136.23 g/mol
  • CAS No.
    (+)-α-Pinene: 7785-70-8
    (-)-α-Pinene: 7785-26-4
  • 分類
    二環式モノテルペン

α-ピネンの効果・効能・作用

in slico in vitro ex vivo in vivo
Non-clinical Clinical
Mice Rats Guinea Pigs Human
Stress Reduction
Anti-bacterial Effects
Anti-inflammatory Effects

ストレス軽減 (Stress Reduction)

α-ピネンの香りを吸入したマウスの脳腫瘍が小さくなった一方、α-ピネン添加によるメラノーマ細胞の増殖はみられなかったことから、心理的な影響が考えられることが報告されました。1)

抗菌 (Anti-bacterial Effects)

α-ピネンは青変菌に対して、気体暴露および培地添加の両方において生育阻害効果を示したことが報告されました。2)

抗炎症 (Anti-inflammatory)

RAW264.7細胞においてリポ多糖(LPS)添加により炎症を引き起こす物質である一酸化窒素(NO)の産生が誘導されますが、α-ピネン添加によりNO産生が抑制されることが報告されました。3)

  • 1)Kusuhara et al., Biomedical Research, 2012
  • 2)岡村、木材保存、
  • 3)Kwak et al., Journal of Exercise Rehabilitation, 2019

1,8-シネオール

1,8-Cineole

1,8-シネオール
  • IUPAC名
    1,3,3-trimethyl-2-oxabicyclo[2.2.2]octane
  • 分子式
    C15H26O
  • 分子量
    154.25 g/mol
  • CAS No.
    470-82-6
  • 分類
    単環式モノテルペンエーテル

1,8-シネオールの効果・効能・作用

in slico in vitro ex vivo in vivo
Non-clinical Clinical
Mice Rats Guinea Pigs Human
Anti-inflammatory Effects
Deodorizing Effects
Anti-malaria Effects

抗炎症 (Anti-inflammatory Effects)

脚に炎症があるマウスで、1,8-シネオール投与群では炎症による腫れが濃度依存的に少なくなったことが報告されました。1)

消臭(Deodorizing Effects)

スカトールや3-メチルブタン酸などの代表的な異臭成分をそれぞれ1,8-シネオールとともに密閉容器内で静置すると異臭成分が顕著に減少したことが報告されました。2)

抗マラリア (Anti-inflammatory Effects)

1,8-シネオール添加によりマラリア感染赤血球の感染細胞が減少し、さらに細胞内でのマラリア原虫増殖抑制や、感染による脳浮腫も抑制されることが報告されました。3)

  • 1)Henmi et al., J. Japan Association on Odor Environment, 2020
  • 2)Yin et al., Br J Pharmacol., 2019
  • 3)Santos et al., plos one, 2022

IFRA規制

ユーカリグロブルス:
規制なし

※構成成分の規制は、成分の一部を記載

参考文献
ジェニー・ハーディング,精油・植物油ハンドブック,東京堂出版,2010.
大槻真一郎/尾崎由紀子,ハーブ学名語源事典,東京堂出版,2009.
ジェニー・ハーディング,ハーブ図鑑,産調出版,2012.
フレディ・ゴズラン/グザビエ・フェルナンデス,調香師が語る香料植物の図鑑,原書房,2013.
三上杏平,エッセンシャルオイル総覧 改訂版,フレグランスジャーナル社,2010.
小倉謙,植物の事典 ,東京堂出版,昭和32年.
大橋信夫,メディカルハーブの事典 ,東京堂出版,2016年.
ワンダ・セラー, アロマテラピーのための84の精油, フレグランスジャーナル社,1992.
日本アロマ環境協会, AEAJアロマテラピー検定 公式テキスト1級・2級,世界文化社,1999.
ロバート・ティスランド/ロドニー・ヤング, 精油の安全性ガイド, フレグランスジャーナル社, 2018.
バーグ文子, アロマテラピー精油辞典, 成美堂出版, 2022.
アネルズあづさ, 香りを楽しむ 特徴がわかる アロマ図鑑, ナツメ社, 2023.
協力
山本香料株式会社