リモネン
Limonene
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- IUPAC名
- 1-methyl-4-prop-1-en-2-ylcyclohexene
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- 分子式
- C10H16
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- 分子量
- 136.23 g/mol
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- CAS No.
- 138-86-3
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- 分類
- 単環式モノテルペン
リモネンの効果・効能・作用
in slico | in vitro | ex vivo | in vivo | ||||||
Non-clinical | Clinical | ||||||||
Mice | Rats | Guinea Pigs | Insects | Rabbits | Human | ||||
Stress Reduction | ○ | ||||||||
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Memory Improvement | ○ | ○ | |||||||
Anti-cancer Effects | ○ | ○ | ○ |
ストレス軽減 (Stress Reduction)
4℃環境下で寒冷ストレスを与えたマウスにおいて、リモネン投与群の血中コルチコステロン(ストレスに応答するホルモン)濃度の上昇が抑制されたことが報告されました。また、物理的ストレスと精神的ストレスを与えたマウスにおいて、リモネン投与群の血中コルチコステロン濃度が抑制されたことが同報告にて示されました。1)
記憶・学習 (Memory Improvement)
リン酸緩衝生理食塩水中でアセチルコリンエステラーゼをアセチルチオコリンと反応させる際に、リモネンを加えることでアセチルコリンエステラーゼによる分解が抑制されることが報告されました。アセチルコリンエステラーゼは記憶や学習に関与するホルモンであるアセチルコリンを分解してしまうため、分解を止めることにより記憶障害などを防げる可能性があります。また同報告において、スコポラミン投与によるラットの記憶障害が抑制されたことも報告されました。2)
抗癌 (Anti-cancer Effects)
乳癌患者のリモネン摂取により、細胞分裂に関わるタンパク質であるCyclin D1の腫瘍における発現量が低下したことが報告されました。3)その他、リモネンの抗癌作用に関して複数の報告があります。4)5)
- 1)Fukumoto et al., Stress and Health, 2008
- 2)Zhou et al., Nutritional Neuroscience,, 2013
- 3)Miller et al., Cancer Prevntion Research, 2013
- 4)Ajikumaran Nair S et al., Phytomedicine, 2018
- 5)Chaudhary et al., Human & Experimental Toxicology, 2012