チモール
Thymol
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- IUPAC名
- 5-methyl-2-propan-2-ylphenol
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- 分子式
- C10H14O
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- 分子量
- 150.22 g/mol
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- CAS No.
- 89-83-8
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- 分類
- フェノール
チモールの効果・効能・作用
in slico | in vitro | ex vivo | in vivo | ||||||
Non-clinical | Clinical | ||||||||
Mice | Rats | Guinea Pigs | Insects | Rabbits | Human | ||||
Anti-oxidant Effects | ○ | ○ | |||||||
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Anti-inflammatory Effects | ○ | ||||||||
Anti-bacterial and Anti-biofilm Effects | ○ | ||||||||
Anti-depressant Effects | ○ |
抗酸化 (Anti-oxidant Effects)
DPPHおよびABTSラジカル消去法において、抗酸化物質として知られるBHTより高いラジカル消去活性を示し、さらに総抗酸化能測定において、抗酸化物質として知られるアスコルビン酸より高い活性を示すことが報告されました。1)チモールを混合した飼料を摂取したラットにおいて、脳内の抗酸化活性の低下が抑制されたことが報告されました。2)
抗炎症 (Anti-inflammatory Effects)
炎症性浮腫モデルマウスにおいて、チモールの投与により浮腫が改善されたことが報告されました。さらに同報告において、チモールを含んだドレッシング材を貼付することで、炎症の改善が促進されたことが報告されました。3)
抗菌・抗バイオフィルム(Anti-bacterial and Anti-biofilm Effects)
黄色ブドウ球菌(S. aureus)、大腸菌(E. coli)に対して、細菌膜を通過し細胞内部に浸透することによって抗菌作用を示すことが報告されました。4)リステリア菌に対して、抗菌およびバイオフィルム形成阻害作用を有することが報告されました。5)
抗うつ(Anti-depressant Effects)
うつ病モデルマウスにおいて、マウスの抑うつ行動や不安行動が減少し、海馬においてBDNF(Brain-derived neurotrophic factor)が増加することが報告されました。6)軽度ストレスうつ病モデルにおいて、マウスの抑うつ行動が減少し、血中ストレスマーカーであるコルチコステロンの増加が抑制され、さらに脳内セロトニン(5-HT)の低下が抑制されることが報告されました。7)
- 1) Torres-Martínez R et al., Pharmacognosy Magazine ,2017
- 2) K A Youdim, S G Deans, British Journal of Nutrition, 2000
- 3) K.R. Riella et al., Journal of Ethnopharmacology,2012
- 4) T Domenico et al., Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 2005
- 5) U Abhinav et al., Food Microbiology, 2013
- 6) Capibaribe VCC et al.,Pharmacy and Pharmacology, 2019
- 7) Deng XY et al., Behavioural Brain Reseach, 2015