消費者調査
2023.09.25

消費者の意識実態調査 (睡眠の時間・質と肌意識)

HRCでは、植物のホリスティックな可能性、消費者の意識・実態に関する探究をしています。
今回は、睡眠時間や質に関連した肌意識について調査しました。

  • 7~9時間の睡眠で満足度が高く、睡眠時間が長くなっても満足度が低下する

    OECD(経済協力開発機構)の2021年版調査(1)によると日本人の平均睡眠時間が他の先進国と比較して短いという報告がありますが、近年、睡眠が私たちの心身に様々な影響を及ぼすことがわかってきています。(2)そこで睡眠満足度と睡眠時間や質の意識実態について調査したところ、睡眠時間と睡眠満足度、肌意識との関係が明らかとなりました。

    睡眠満足度に関する調査では、睡眠に満足している人が28.7%いるのに対して、不満を感じている人が実に43.9%いることがわかりました。図1は睡眠時間毎の満足度ですが、 睡眠時間を8時間、9時間取れている人はそれぞれ47.7%、43.1%と満足度が最も高く、6時間未満で睡眠の満足度は低下しますが、10時間以上の睡眠でも満足度が低くなる傾向がみられました。
    図2はどのような事象で睡眠に対する満足度を感じているかという調査結果ですが、「起床時、スッキリした目覚め」54.1%、「起床時の疲れが取れた」37.8%と続き、疲労回復の実感が上位に入ります。また、おもしろいことに「見た目での肌の調子」「化粧ノリ」で満足度を感じるという意見もみられ、翌朝の肌状態も睡眠満足度の指標の1つになっていることが伺えます。

    消費者の意識実態調査  (睡眠の時間・質と肌意識)

    図1. 睡眠時間と睡眠満足度の関係

    消費者の意識実態調査  (睡眠の時間・質と肌意識)

    図2. 睡眠に対する満足度を感じる事象

  • 睡眠不足で現れる肌不調は性別、年齢により変化。睡眠による肌不調1位は男性「ベタつき、テカリ」、女性「カサつき、肌荒れ」

    睡眠時間や質が十分ではないと感じた翌朝に感じる肌不調についての調査ですが、全体では「カサつき・肌荒れ」35.1%が1位で、 「ベタつき・テカり」33.1%、「毛穴の黒ずみ、開き」25.2%と続きます。年代別にみてみると、20代は「カサつき・荒れ」に続き「ニキビ・吹き出物」36.0%で2位に入りますが、50代では「小じわ、ほうれい線」28.6%、「ハリ・ツヤのなさ、たるみ」27.6%が上位に入ります(図3-a)。
    また肌悩みに関する消費者意識には男女の性差があることは以前の調査からわかっていますが、睡眠に関連する肌不調の意識にも性差があるか調査したところ、男性は「ベタつき、テカり」34.4%が1位で、女性は「カサつき、肌荒れ」39.4%、「毛穴の黒ずみ、開き」36.6%が上位に入ります(図3-b)。

    睡眠に関連する肌不調の消費者意識は、肌悩み同様、年齢や性別によって変化することが調査結果から明らかとなりました。

    消費者の意識実態調査  (睡眠の時間・質と肌意識)

    図3-a. 睡眠時間や質が十分ではない翌朝の肌不調(年代別)

    消費者の意識実態調査  (睡眠の時間・質と肌意識)

    図3-b. 睡眠時間や質が十分ではない翌朝の肌不調(男女別)

  • 睡眠の質向上に求めるケアの実態

    睡眠の質を向上させるには様々な対策がありますが、どのようなケアの実態があるのでしょうか。HRCでは引き続き、睡眠満足度と肌意識との関連性、睡眠のケアのルーティンについて調査していきます。

消費者の意識実態調査はこちら:

参考文献

(1)OECD:Gender Data Portal 2021
(2)厚生労働省:健康づくりのための睡眠指針 2014