消費者調査
2023.04.05

消費者の意識実態調査 （肌悩みと香りの嗜好性）

HRCでは、植物のホリスティックな可能性、消費者の意識・実態に関する探究をしています。
今回は、顔の肌悩みに対する意識と、精油などの天然由来の香りを消費者はどの程度重視しているのか、性別ごとに調査しました。

  • 男性は「ベタつき」・「テカり」、女性は「シミ・ソバカス」が肌悩み１位

    昨今、男女の性差に関する記事が目立ちますが、肌悩みではどのような違いがあるのか調査したところ、意識レベルでは差があることがわかりました。図1は男女の肌悩みに関するアンケートの結果ですが、男性は肌悩みが顕在化していない人が最も多いですが、意識している悩みとしては「ベタつき」・「テカり」といった皮脂に関する悩みが1位で、次いで、「乾燥」「ニキビ」「肌荒れ」といった悩みも上位にランクインしています。ベタつくのにかさつく・荒れるという男性特有の矛盾する肌特性が意識レベルの悩みとして顕在化していることが分かります。
    一方、女性の肌悩みの1位は「シミ・ソバカス」ですが、毛穴の開きや黒ずみといった「毛穴」の悩みがトップ圏にあがっています。「毛穴」・「肌荒れ」にまつわる肌悩みは、男女を問わず関心が高いことが伺えます。
    ちなみに、男性の肌の実態として、男性の肌は女性に比べ、皮脂量が約3倍、水分蒸散量が約2倍、水分量が約1/2であったことが報告されています。これは男性の意識調査の結果とも関連することから、意識と実態の関連性も見えてきます。

    消費者の意識実態調査 （肌悩みと香りの嗜好性）

    図１:男性と女性の顔の肌に関する肌悩み

    頬部皮膚計測値の男女比較

    消費者の意識実態調査 （肌悩みと香りの嗜好性）

    ※1. 皮膚からの水分蒸散量を測定するTewameter計測値のこと。
    ※2. 微弱な電流を流して皮膚のコンダクタンスを測定するSKICON計測値のこと。
    ※3. 皮脂を吸着したテープの光の透過度から皮脂量を測定するSebumeter計測値のこと。

    出典：株式会社ポーラ・オルビスホールディングス　リリース
    「ポーラ化成が男性の肌を徹底調査　おでこのテカリは洗顔後 4 時間後から大幅に増加する など」（2009/3/18）を改変

  • 男性の方が天然由来の香りを重視する割合が多い

    精油をはじめとした天然由来の香り、合成香料、無香料など、近年香りについて様々な商品訴求がされていますが、消費者が購入する商品カテゴリーごとには、どのような意識差があるのでしょうか。
    スキンケアや空間系アイテム、香水などカテゴリーごとの香りの重視度を男女別で調査した結果が図２です。カラーグラフの左側が天然由来の香りを重視する比率を示しています。いずれのカテゴリーにおいても、右側の「合成の香り」や「無香料」のものよりも「天然由来の香り」を重視する人が多いことがわかります。また、男女で比べると、人数こそ女性の方が多いですが、使用者の割合でみると同等または男性の方が「天然由来の香り」を重視する人が多い傾向にあることが調査結果から明らかになりました。

    消費者の意識実態調査 （肌悩みと香りの嗜好性）

    図２:各商品カテゴリーにおける香りの重視度

  • 天然由来の香りが求められる背景

    様々な分野、商品で天然由来の香りが選ばれているようですが、その背景にはどういった消費者の意識、実態があるのでしょうか。今後もHRCでは、引き続き調査を進めていきます。

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