精油がかゆみを抑制するメカニズム
精油やその成分が関係するかゆみを抑制するアプローチは大きく「感覚抑制」と「炎症抑制」の2つのメカニズムに分けることができます。
①イオンチャネルへの作用による感覚抑制
TRPM8の活性化
「TRPM8チャネル」は感覚神経終末にある冷感受容体です。メントールやボルネオールは、このチャネルを活性化することで冷却感をもたらし、かゆみ感覚を抑制することが報告されています。3)4)5)
TRPA1の阻害
「TRPA1チャネル」はかゆみや痛みの感知に関わる受容体です。ボルネオールやカンファーはTRPA1を阻害することが報告されています。4)5)6)
②炎症性因子の抑制
かゆみの信号が脊髄へと伝わると、中枢神経系の免疫細胞であるミクログリアが活性化することがわかっています。マウスにメントールを塗布すると、ミクログリア特異的なタンパク質であるIba1の発現や細胞内シグナル伝達を担うp38 MAPKのリン酸化が抑制されることが報告されています。7)
メントールやメントンはかゆみをひき起こす炎症に関わるIL-4とIL-10を抑制すること8)、メントールとプレゴンはかゆみを引き起こす炎症に関わるTNF-αを抑制することが報告されています。9)
その他、最新研究では、マウスを使った実験において、ペパーミント精油の香りを嗅ぐ(吸引する)ことで、かゆみを抑制できる可能性が報告され10)、嗅覚を介したアプローチも期待されています。