
Tips 愛と記憶の象徴「ローズマリー」
ローズマリー(Rosmarinus officinalis L.)はシソ科に属する芳香性の常緑低木で、地中海沿岸地域が原産です。食用や薬用、香料として古くから世界中で栽培されてきました。学名のRosmarinus officinalis L.はラテン語の「ros(露)」と「marinus(海)」に由来し、「海のしずく」を意味します。約2000年前にはイギリス、ギリシャ、イタリアなどに伝わり、記憶力の向上や忠誠、追憶の象徴として儀式や薬草に用いられてきました。シェイクスピアの『ハムレット』にも、“There’s rosemary, that’s for remembrance.”(ローズマリーは記憶のために)という台詞があり、中世以降ヨーロッパ文化において記憶や思い出の象徴として定着していたことが伺えます。